1カ月間に発表された主要なユーザー事例を紹介する。12の事例を取り上げた。
運用監視システム
石見東太陽光発電所、発電設備をクラウドで運用監視
鳥取県日野郡日南町が運営する大規模太陽光発電所(メガソーラー)。クラウド型の発電管理システムを導入し、2013年3月より運用を開始した。太陽光パネルの発電量や稼働状況などのデータをセンサーを使って収集し、リアルタイムにWindows Azure上にアップロードする。インターネットを通じて遠隔地から設備の状況を確認できるため、運用監視を効率化できる。 (2013/3/18)
ネットワーク
中部国際空港、ネットワークインフラのコストを削減
国内外の他空港との競争力を高めるため、ITインフラのTCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)削減を進める同社。空港のデータ通信ネットワークスイッチをリプレースした。アバイアの「Avaya Ethernet Routing Switch」を採用。常時、アクティブ-アクティブの冗長構成をとれる点、海外の大規模空港での導入事例があることなどを評価した。 (2013/3/25)
サーバー仮想化
国民健康保険中央会、プライベートクラウドを構築
国民健康保険事業、介護保険事業の普及と運営を目的とした公益社団法人。47都道府県の国民健康保険団体連合会に、介護保険システムや、障害者自立支援システムを提供している。このほど、各システムを運用するための仮想インフラを構築。各都道府県の連合会への提供を開始した。各連合会が、ソフトウェアを運用するハードウェアを個別に調達しなくて済むようにした。 (2013/3/26)
クラウド
千葉銀行、ATMの運用コストを削減
取引内容を記録するロール用紙「ジャーナル」を電子化し、リアルタイムにクラウドへ送信するようにした。約1250台を対象とする。第11次中期経営計画で掲げる「経営管理態勢の高度化」の一環。用紙の購入、交換、搬送、廃棄といった運用コストの削減や、CO2の抑制効果も見込む。日立製作所のクラウドサービス「Harmonious Cloud」のATM向けメニューを利用した。 (2013/3/28)
金融
第一生命、基幹システムを再構築
保険金・給付金支払査定ワークフローシステムを更改した。Visual Basic 6.0で構築した既存システムを.NETに移行。既存システムをリバースエンジニアリングし、頻繁な業務要件の変更や追加にも対応できるよう設計を見直した。2011年4月にプロジェクトを開始、2012年11月19日に稼働を開始している。第一生命情報システム、日本マイクロソフトなどが構築を担当した。 (2013/3/28)
情報共有基盤
ユニキャリア、情報基盤をクラウドに移行
フォークリフト事業を営む同社は、TCMと日産フォークリフトを完全統合するに伴い、情報基盤の強化に着手。クラウドサービスの採用を前提に、複数ベンダーを比較検討した末、Office 365を採用した。国内とアジア地域の従業員約3000人から利用をスタートし、1年以内に全世界拠点へと展開する。最終的には、約5000人の情報基盤として活用する予定。 (2013/4/1)