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大日本印刷、海外拠点のシステム共通化を目指し、基幹業務クラウドを構築

2013年10月29日(火)吉田 育代(フリーランスライター)

イベントの事例セッションをピックアップして、お届けする「事例セッションピックアップ」。今回も、日本マイクロソフトが2013年10月23日に開催した「Microsoft Dynamicsフォーラム 2013」から、DNP情報システム 執行役員の宮本和幸氏による講演をレポートする。同社は、海外拠点ごとにサイロ化した業務システムを共通化するため、2012年から海外グループ会社向けの標準システム開発をスタートした。

写真:DNP情報システム執行役員 宮本和幸氏

 大日本印刷といえば、出版印刷事業を思い浮かべる人が多いかもしれない。しかし、近年は、包装・産業資材を提供する生活・産業関連事業や、ディスプレイ製品などを展開するエレクトロニクス事業なども展開する。同グループは、1960年代からグローバル展開を志向、近年は、経済成長著しいアジア地域への進出を活発化させている。

 その過程で課題として浮上してきたのが、海外拠点のシステムである。同社は、従来、新しく設置するたびにIT基盤を個別構築してきた。そのつど、システムを調査・選定し、人員を確保して、プロジェクトを立ち上げ、一からシステムを構築する。このため、システムの導入に時間がかかり、ビジネスの足かせになっていた。

 それでも、当初は大きな問題にならなかった。しかし、拠点数が増えるに伴い、非効率さも顕在化するようになった。例えば、システムのコンプライアンスレベルがバラバラだったり、それぞれで同じような投資をしていたり、といった具合だ。本社が各国のシステムの状況を正確に把握するのも難しかった。

図1:海外進出の活発化にともない顕在化した課題

 システムの“局地戦”を脱却すべく、たどり着いた結論が、クラウド型の海外標準基幹業務システムの構築である。販売管理、購買管理、在庫管理といった業務系システムと、会計システムを標準化。ネットワークや認証、セキュリティなどの機能と合わせて、サービスとして提供する。この基盤を、同社は、「DNP Global Service Platform」と呼ぶ。

図2:クラウドサービスを使って、海外拠点の業務システムを標準化
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