IDC Japanは2014年2月6日、国内通信事業者が提供するソリューション/マネージドサービス市場についての市場調査結果を発表した。
2013年の国内通信事業者のソリューション/マネージドサービスの市場規模は5754億円(前年比3.6%増)。内訳は、システム構築やコンサルティングなどのプロジェクトが1677億円、ITアウトソーシングが3872億円、サポートやトレーニングが205億円。
プロジェクト分野は、前年のマイナス成長からプラス成長(前年比1.4%増)に転じた。過去数年間にわたって凍結されていたIT投資が、経済回復によって復活したとみられる。特に、スマートデバイス活用のためのシステム構築、オンプレミスからクラウドへのシステム移行、事業継続性や災害対策の強化といった需要が伸びた。アウトソーシング分野は、コロケーションやクラウドサービスの利用が拡大し、2012年を上回る成長率で推移した。
IDCの予測によれば、市場は2018年には6555億円に達する。ただし、成長率のピークは2013年。2014年以降もプラス成長を維持するものの、成長率は徐々に下がる。2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR)は2.6%となる見込み。成長率が鈍化する主な理由は、通信事業者の事業構造の変化。顧客ニーズに個別対応するシステム構築から、標準化したインフラを提供するアウトソーシングに軸足を移す動きがあるという。コロケーション市場の飽和なども理由。