ネットアップは2014年2月20日、スケールアウト型ストレージの新製品「NetApp FAS8000」を発表し、同日より販売を開始した。同製品は、プライベート/パブリックの両クラウド環境にわたるデータ管理のハードウェアインフラとして位置づけられる。
NetApp FAS8000シリーズは、SAN、NAS、仮想化されたストレージプールを、独自のストレージ専用OS「clustered Data ONTAP」の下で単一のハイブリッドアレイ上で統合可能なスケールアウト型ストレージである。
FAS8000では、新しいインテル マイクロアーキテクチャー チップセットによるストレージI/O最適化アーキテクチャを採用。最大260万IOPS以上の性能を備えたフラッシュストレージ/ディスクストレージのハイブリッド構成を可能にし、大量のリソースを消費するアプリケーションの処理高速化に寄与する。ネットアップによれば、FAS8000は従来のFASシリーズ製品と比較して、最大2倍のパフォーマンス、最大3倍のフラッシュ搭載容量を実現しているという。
ハイブリッドクラウド環境におけるストレージ管理を担うclustered Data ONTAPについては最新バージョン8.2.1を搭載。可用性の強化が図られ、無停止が前提のITサービスを構成するデータやアプリケーションへの常時アクセスをユーザーに提供する。加えて、ストレージの仮想化と管理を簡素化する「FlexArray」仮想化ソフトウェアが提供され、ストレージ管理者の運用管理にかかる負荷を軽減する。ネットアップでは、FlexArrayをSDS(Software-Defined Storageの基盤と位置づけており、自社のポリシーに基づいてストレージサービスをプロビジョニングし、さまざまなハードウェア上にストレージリソースを容易に配置できるようになるという。
FAS8000シリーズでは、FAS8020(最大ストレージ容量1920TB、最大ディスクドライブ数480台)/FAS8040(同2880TB、同720台)/FAS8060(同4800TB、同1200台)の3モデルがラインナップとして提供される。システム最小構成時の参考販売価格は744万円(税抜き)となっている。