日立製作所は2014年6月30日、公共機関におけるオープンデータの推進を、計画策定から運用まで全面的に支援する「オープンデータソリューション」を体系化し、7月1日から提供開始すると発表した。
官公庁や自治体といった公共機関が保有する統計情報、地図情報などの公共性を持つデータを、国民や企業などの利用者が利活用しやすい形式で公開するオープンデータの機運が高まっている。
今回発表されたオープンデータソリューションは、公共機関・一般企業のデータマネジメントおよびデータ活用分野に携わる日立コンサルティング、日立システムズ、日立公共システムをはじめとするグループ各社が有する技術・製品・サービスや、公共機関のシステム構築での実績・ノウハウ、オープンデータに関する情報収集や調査研究の成果を基に構成される。同社は、オープンデータの計画策定支援や利用者のニーズ分析、公開されたデータを利用者が検索し取得するための環境提供など、公共機関がデータを公開する際の各プロセスに対応したサービス群を体系化して提供していくとしている。
同ソリューションの具体的な内容として、公共機関がデータを公開する際の計画策定から運用までを網羅した、次の3つのプロセスごとに各種サービスが提供される。なお、各サービスの価格はすべて個別見積となっている。
●現状分析・計画策定支援:オープンデータの知識を有する日立グループのコンサルタントにより、公共機関がどのようなデータを保有しているのかといった現況調査や、利用者がどのようなデータの公開を必要としているかといったニーズ分析、オープンデータの推進に向けた計画策定の支援を行う。
●データ公開基盤整備支援:オープンデータのポータルサイトであるデータカタログサイトの導入を支援し、利用者がオープンデータを検索・活用するための環境を提供する。その際には、公開するデータの、利用者が活用しやすい形式への変換・整形や、公開するデータの抽出およびデータカタログサイトへの登録作業の代行、データカタログサイトとCMS(コンテンツ管理システム)の連携によるデータ登録作業の一元化・効率化といった作業も支援し、公共機関の担当者の作業負担を軽減する。
●オープンデータ利活用促進支援:国民や企業を対象にしたオープンデータ活用に関するセミナーなどのイベントの実施を支援し、利用者のオープンデータ活用を促進。このほか、ソーシャルメディア上で公開されている多様な情報を収集・分析することで、公共機関におけるオープンデータに関する施策の企画立案を支援する。