[新製品・サービス]

2015年10月16日(金)IT Leaders編集部

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　大日本印刷（DNP）が2016年春に開始する「DNPスマートデバイス向けクラウドペイメントサービス」は、クレジットカード番号などカード固有の情報をクラウド上で管理し、スマートフォンに対しクレジット決済やプリペイド決済、電子マネーといった決済機能をクラウドから追加するもの。ポイントサービスやクーポン、各種会員カード、IDカードといった機能を追加できる。

　決済機能を利用する際のインタフェースは、NFC（Near Field Communication）による通信のほか、ディスプレイに2次元コードを表示し読み取る方式、インターネットでIDとパスワードで認証し決済する方式なども利用できる。決済サービスとしては、VISA、MasterCard、JCB、American Expressなどに対応していく。

　安全性を高めるため、クレジットカード番号の一部をダミー番号（トークン）に置き換えてスマートフォンに格納する「トークナイゼーション」と呼ばれる技術を利用する。トークンをスマートフォンに格納し、元のクレジットカード番号とトークンを関連付けてクラウド上で管理する。

　対応するデバイスは、iPhoneやAndroid搭載スマートフォンなど。ウェアラブル端末などへの対応も進める。サービス利用には、「ICチップセキュアエレメントが必要になる。その実装方式としては、SIMカード内に格納する「SIM」型のほか、セキュアエレメント専用チップをスマートフォンに内蔵する「eSE（embedded Secure Element）」方式、microSDカードを利用する方式、スマートフォンには物理的に搭載せずクラウド上の機密データを使う「HCE（Host Card Emulation）」型、スマートフォン本体に搭載されているCPUのセキュリティ領域を利用する「TEE（Trusted Execution Environment）型などに対応していく。

　サービスの構築に向けては、蘭Gemalto（ジェムアルト）のクラウドペイメントソリューションを採用している。サービスはDNPのデータセンターから提供する。

　DNPは今後、銀行やクレジットカード会社、決済代行会社、流通企業、通販事業者などを中心に、同サービスを「DNPモバイルWalletサービス」などとともに提案する計画。2019年度までの5年間に約50億円の売り上げを目標にする。