ワコムは2016年5月12日、スマートデバイス上でPDF書類に手書きの電子サインを書き込めるアプリケーション「sign pro PDF for iOS and Android」について、企業向けのアプリケーションと、企業のシステムに同アプリケーションを搭載するためのAPI(Application Programming Interface)を追加すると発表した。
「sign pro PDF Enterprise App for iOS and Android」は、iOSおよびAndroid端末上でPDF書類に電子サインを書きこんだり、PDFに直接注釈を入れられる「sign pro PDF for iOS and Android」の、企業向けアプリケーション。
sign pro PDFをユーザーの利用環境に実装するためのAPIである「sign pro PDF Enterprise API for iOS and Android」は、PDF上での手書き電子サインやコメント入力といった機能を既存のアプリケーション上に搭載できる。ISOに準拠したPDFデータを保持したままで、電子印鑑による署名も可能となる。
sign pro PDFとAPIは、金融機関、修理、レンタル、配送業者やホテルなどの企業で、利用中のシステムに組み込んで使用できる。サインを済ませたあとは、書類をロックし暗号化することで不正を防止できる。また、ワコムのスタイラスペン「Bamboo Fineline 2」とともに利用すると、筆圧やペンを走らせる速度などの生体情報、日時などを、サインと一緒に取り込むことも可能となっている。
iOSおよびAndroid端末間で、OSの違いを問わず注釈や吹き出しなどを修正できるほか、インターネット接続やサインアップの手続きが不要で、オフラインでの利用にも適している。