2016年6月の3本:深刻なIT人材不足が明らかに/米Microsoftが米LinkedInを買収/JTBの顧客情報が標的型攻撃で大量流出か
2016年7月6日(水)松岡 功(ジャーナリスト)
2016年6月のニュースから松岡功が選んだのは、「経産省調査で深刻なIT人材不足が明らかに」「米Microsoftが米LinkedInを262億ドルで買収」「JTBの顧客情報が標的型メール攻撃で大量流出か」の3本である。
経産省調査で深刻なIT人材不足が明らかに
経済産業省が2016年6月10日、『IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果』を発表した。これによると、IT人材は現時点で17万1000人が不足しており、2020年には36万9000人、2030年には78万9000人にまで膨らむと予測される。深刻なIT人材不足が明らかになった。
本調査では、IT人材を「IT企業およびユーザー企業の情報システム部門に所属する人材」と定義。現時点で91万9000人と推計している。それが今後は、国内労働人口の減少が見込まれることから、IT人材も2019年をピークに減少傾向になり、不足数が一層拡大するという。
IT人材の中でも特に、今後ニーズが高まると見られる情報セキュリティ人材、および人工知能(AI:Artificial Intelligence)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)、ビッグデータ分析などに携わる先端IT人材については、現時点で、それぞれ13万2000人、1万5000人が不足していると推計。2020年には、それぞれ19万3000人、4万8000人に膨らむと予測している(図)。
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なお調査結果は、このページからダウンロードできる。
[選択理由]
IT人材が不足すると言われて久しいが、経産省による今回の調査結果については、ITに携わる人間であれば強い問題意識を持ち、改めてしっかりと認識しておくべきだと考える。
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