大日本印刷(DNP)は2016年10月24日、位置情報を利用する各種サービス向けに必要な機能をあらかじめ備えたIoT(Internet of Things)基盤を発表した。ナビゲーションや集客、行動把握などのサービスの短期間での立ち上げを支援する。11月に提供を開始する。
DNPは、各種IoT(Internet of Things)サービスの中でニーズが高いナビゲーションや行動把握などの、位置情報サービスで求められるAPI(Application Programming Interface)やSDK(Software Development Kit)を標準的にメニュー化したシステム基盤を開発した。施設内ナビゲーションや特定エリアでのクーポン配信、人の行動やモノの位置の把握などが可能になる。「DNPソーラー電池式Bluetoothビーコン」とも併用でき、短期間で位置情報を使ったIoTサービスを立ち上げられる。
コンテンツやデバイスIDの管理、ログデータ集計などの基本機能に加え、最短経路を検索できる「ナビゲーション」、人やモノの動きを解析する「行動把握」、広告やクーポンなどの「情報配信」といった位置情報サービスに必要なAPI/SDKを標準装備している。
個人情報の取り扱いに実績がある優れたセキュリティ環境下で、各種データを安全に管理する。DNPと日本ユニシスが運用するDNP柏データセンターのクラウドサーバーを使用している。
低照度の照明でも動作する「DNPソーラー電池式Bluetoothビーコン」を利用できる。電池交換などのメンテナンス負荷が少なく、GPSではカバーできない屋内施設での位置測位や情報配信に利用可能だ。
「位置情報サービス向けIoTプラットフォーム」の価格は、初期設定費が30万円からで、クラウド環境利用料が月額16万円から。用途別API利用料は月額6万円からになる。オプションで、アプリケーション開発やデータ分析レポート作成などにも対応する。
DNPは、流通・小売、外食、アミューズメント、空港・鉄道などの大規模な屋内施設で消費者にサービスを提供する企業を対象にし、アプリ開発や運営業務などの関連業務を含めて、2020年までに10億円の売上を目標にする。