村田製作所は2017年9月11日、金属面に取り付けることが可能なICタグ「LXFLANMXMG-003」を商品化し、年内に量産を開始すると発表した。工事現場の資材や工具、IT機器、物流カートなどの金属物の管理に利用できる。2017年9月13日~15日に東京ビッグサイトで開催される「第19回自動認識総合展」に出展する。
村田製作所によると、金属面へのRFIDタグの取り付けは、RFIDリーダーから放射される電波が金属面で反射することによって通信が遮断されてしまうという課題がある。これに対して、LXFLANMXMG-003では、金属面をアンテナの一部として利用することで、金属面に取り付けられるようにした(写真1)。
拡大画像表示
金属面にICタグを取り付けることで、目視での識別や保管場所の特定が難しいコンテナや工具などの金属物の在庫管理が容易に行えるようになる。I68規格相当の防水性能を持つため、屋外での使用も可能である。製品サイズは、25×85×4.5mm。
ICには、米Impinjの「Monza R6P」を採用。RFIDの仕様は、UHF RFID規格のISO18000-63とEPC Global Gen2v2に準拠。通信距離は最大10mで、UHFのグローバル帯(865MHz~928MHz)に対応予定である。96ビットのEPC(Electronic Product Code)メモリーと64ビットのユーザーメモリーに、内部管理番号を追加でエンコードできる。