スワローインキュベートは2017年9月15日、音声・会話から感情を認識するソフト「感情認識SDK/API」を発表、同日販売を開始した。無料で使える試用版も提供する。「怒り」「喜び」「平静」をリアルタイムに可視化できるとしている。感情認識技術にはパナソニックの特許を活用した。
音声から感情を認識する技術は、音声自体の特徴量をベースとした「音響解析型」と、言葉を音声認識させた結果から感情を分析する「言語解析型」に大別できる。今回開発した感情認識SDK/APIは、音響解析型である。
音響解析型のメリットの1つは、言語を解析していないため、感情を表す言葉が複数あると判定が困難になるというような問題が起こらないこと。言語解析型では判別しにくかったクレームや、音声認識しにくい怒声なども検知できる。
感情認識SDK/APIは、最大70%程度の認識率で感情を判定するとしている。。音声自体の特徴量を用いた認識アルゴリズムであるため、教師データが不要で、言語にも依存しない。
提供形態として、Web API型のクラウドサービスと、アプリケーションソフトウェアに組み込むSDK(ソフトウェア開発キット)の2種類を提供する。
Web API利用時は約500ミリ秒、組み込みSDKでは約300ミリ秒で感情を認識できる。SDKは省メモリーで軽量に動作することから、Raspberry Piのようなスペックが低いコンピュータでも実行できる。