シンガポールに本社を置くスタートアップのSkipforwardは2017年9月20日、自社のタスク管理ツール「Jooto(ジョートー)」事業を、プレスリリース配信会社であるPR TIMESに譲渡することを発表した。創業メンバーであるCEOの下田祐介氏とCTOの原悠介氏がPR TIMESへ移籍し、引き続きJootoの開発を手掛けていく予定だ。
Skipforwardは、シンガポールで働いていた下田氏と原氏が意気投合して立ち上げたベンチャー企業。主力サービスのJootoは、ホワイトボードにタスクを記入した付箋やメモを貼っていくイメージの、カンバン方式を模したタスク管理ツール。
直感的で使い易いシンプルなユーザーインターフェースが特徴で、2014年1月にベータ版を公開、同年6月に正式版をリリース後、3年あまりで登録ユーザー数10万人を突破している。本社はシンガポールにあるものの、サービスは日本語版でみのリリースで、ユーザーの90%以上が日本人だという。
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今回Skipforwardでは、日本人向けサービスをシンガポールから提供することの不便さ、スタートアップであることの限界などから、PR TIMESに譲渡する形で日本に事業拠点を移すことにした。下田氏と原氏はそのままPR TIMESに移籍し、同社のバックアップのもと、引き続きJooto事業を拡大させていくことになる。
PR TIMESはプレスリリース配信事業の傍ら、2017年にカスタマーサポートツール「Tayori」の提供を開始、これまで7000超のユーザーに提供してきた。PR TIMESの山口拓己社長は「TayoriとJootoはサービス領域が隣接しており、システム連携も視野に入れている」との方針を明らかにした。下田氏、原氏の受け入れについては、Jootoというサービスだけでなく「2人のスタートアップの風をPR TIMESに吹き込んで欲しい」との期待もあるという。
また、下田氏はPR TIMESでJootoを引き続き運営していくだけでなく、「新しい領域のサービス開発にも挑戦したい」としており、PR TIMESが各企業の広報担当者とのつがりがあることから、この分野での新サービス開発が期待されるところだ。