独立系ITコンサルティング・調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は2017年10月5日、国内のRPA(ロボットによる業務自動化)市場規模の推移と予測を発表した。2016年度のRPA市場は前年度比4倍と急成長した。2021年度には2016年度の約10倍に達すると予測している。
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ITRは、RPAを「これまで人間が手作業で行ってきたコンピュータの操作をソフトウェアに代行させることによって、業務の自動化を支援する製品」と定義している。「繰り返しの多い定型業務の高速化や、人為ミスの削減などにの効果が期待できる。これまで金融・保険業など一部の業種で採用が進んでいたが、他業種でも急速に導入意欲が高まっている」(同社)。
2016年度の売上金額は8億円で、前年度(2015年度)比で4倍増と、急速な伸びを示した。2017年度も、2016年度比で2.5倍増と、引き続き高い伸びを予測している。2018年度には2016年度の5倍強となる44億円、2021年度には2016年度の10倍強となる82億円と、今後も継続的な伸びが見込まれる。2016年度から2021年度にかけてのCAGR(年平均成長率)は59.3%を予測している。
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:AI/RPA市場2017』に詳細を掲載している。同レポートには、AI/RPA市場の全5分野を対象に、国内40ベンダーへの調査に基づいた2015~2016年度売上げ実績および2021年度までの売上げ予測を掲載している。