2018年2月の3本:オラクルが国内データセンター新設へ/「ビジネスのデジタル化」調査結果をJUASが発表/みずほ銀行が勘定系システム統合へ
2018年3月8日(木)松岡 功(ジャーナリスト)
2018年2月のニュースから松岡功が選んだのは、「オラクルが国内データセンター新設へ」「“ビジネスのデジタル化”調査結果をJUASが発表」「みずほ銀行が勘定系システム統合へ」の3本である。“見逃せない”理由と共に、それぞれのニュースのポイントをお伝えする。
オラクルが国内データセンター新設へ
日本オラクルが2018年2月14日、国内に「Oracle Cloud」のデータセンターを新設する計画を発表した。同社のフランク・オーバーマイヤーCEOが同日開いた記者説明会で明らかにした。(写真1)
国内データセンター新設の時期は明らかにしなかったが、クラウド事業の拡大に伴って米Oracleがグローバル展開しているデータセンターの一環として、日本に設置することを明言した。新設するデータセンターからは、IaaS、PaaS、SaaSなどのクラウドサービスとともに、人工知能(AI)やブロックチェーンなどの新しい技術を利用できるサービスも提供していくという。
国内にデータセンターを新設することにより、オラクルは日本企業の顧客に対してデータのガバナンスとともに、より迅速なサービス展開が行えるようになる見込みだ。
なお、国内では、日本オラクルと富士通がクラウド事業で戦略的提携を結び、富士通の国内データセンターからOracle Cloudを提供している。加えて今回、国内にデータセンターを新設する計画を明らかにしたことについて、オーバーマイヤー氏は「オラクルが運営するデータセンターからサービスを受けたいという顧客の要望に応えたい」と説明した。
[選択理由]
オラクルが国内で自前のデータセンターを新設すれば、オラクルユーザーにとってはクラウドを利用する際に心強い選択肢になると考えたからだ。オラクルはデータベース市場で高いシェアを占めているだけに影響は大きいと見られる。
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