人的資産管理(HCM)のSaaSベンダー、米ワークデイ(Workday)は2018年6月11日(米国現地時間)、企業業績管理(CPM)やビジネスプランニングのSaaSを提供する米アダプティブインサイツ(Adaptive Insights)を買収することで合意したと発表した。
ワークデイは6月8日にAI/機械学習のスタートアップ、米ラリーチーム(Rallyteam)の買収を発表している(関連記事:米Workday、機械学習ベンチャーRallyteamを買収、「AIで人材活用」が重要テーマに)。今回買収が発表されたアダプティブインサイツは、2003年に設立され、企業業績管理(CPM)/ビジネスプランニング市場で世界3800以上の顧客を擁する大手SaaSベンダーである。
買収金額は、アダプティブインサイツの従業員に発行された残存持分約1億5000万ドルを含む約15億5000万米ドル(約1657億2800万円)。両社は買収プロセスを2018年10月31日までに完了させる予定としている。
買収によりワークデイはアダプティブインサイツのコアプラットフォーム「Adaptive Insight Business Planning Cloud」を手中にする。ワークデイはすでに財務管理SaaSの「Workday Financial Management」(画面1)を提供しており、今後、両社の技術・製品を統合して、各事業部門の事業計画、予算、人材計画の予測と実行を財務部門が正確に管理分析できるようにする財務管理プランニングを実現する構えだ。
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ワークデイの製品を統括するCPO(Chief Products Officer)のペトロ・ダーメッツ(Petros Dermetzis)氏は次のようにコメントしている。「我々はここ数年、財務管理のデジタル化を推し進めてきた。今回のアダプティブインサイツの買収で、そのロードマップが2年以上前倒しされる。共に業界をリードする両社の統合で、財務やビジネスの継続的な変革をサポートできると確信している」