IDC Japanは2018年6月25日、国内クライアント仮想化関連市場の予測を発表した。2022年には9415億円まで拡大し、2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR)は7.0%になる。市場拡大の促進要因は、ワークスタイル変革、デジタルトランスフォーメーション(DX)重視型のIT投資、インターネット分離対策(セキュリティ対策)の3つである。
IDC Japanによると、2022年のクライアント仮想化利用ユーザー数は854万人、モバイル仮想化利用ユーザー数は1053万まで拡大する。
クライアント仮想化の産業分野別ユーザー数は、インターネット分離対策が進んだ「官庁/自治体/教育」が最も多く、2022年には168万人まで拡大する。社数/従業員数の多い「製造」は161万人、IT先進業種の「金融」のユーザー数は131万人まで拡大する。一方、成長率の高い業種は「建設/土木」である。今後は、BIM/CIM分野でVDIの実装が進む。
クラウド型のデスクトップ仮想化基盤(VDI)サービス(Desktop as a Service、DaaS)の成長率は高い。2017年~2022年のCAGRは25.2%である。オンプレミスに最も近い形態のプライベートクラウドにおけるDaaSが主流となるが、用途によってはパブリッククラウド型のDaaSやハイブリッドクラウド型のDaaSの需要も高まる。
今回の発表は、IDC Japanが発行した『国内クライアント仮想化市場予測、2018年~2022年』(JPJ42870218)で詳細を報告している。本調査レポートでは、2018年~2022年の国内クライアント仮想化市場について予測している。対象は、シンクライアント市場、クライアント仮想化ソフトウェア市場、クライアント仮想化ソリューション市場の3つの市場である。