セールスフォース・ドットコムと日本システム技術(JAST)は2018年7月3日、金融業界向けビジネスにおいて業務提携したと発表した。JASTの金融機関向けCRMパッケージソフト「BankNeo」を、Salesforce.comのクラウド基盤上で提供していく。
今回の提携で、JASTは従来オンプレミス型で提供していたBankNeoを、新たにクラウド型で提供するSalesforceプラットフォーム上でも提供する。クラウド型のプラットフォームであるため、システムを容易に拡張できる。金融機関に対して、利用規模にあわせて柔軟にシステムを提供できるようになる。
JASTはまた、Salesforceプラットフォーム上で運用するBankNeoの導入支援サービスを展開していく。Salesforceのクラウドサービスには、営業、カスタマーサービス、マーケティングなどの金融機関業務で利用可能な各種アプリケーションがある。これらのアプリケーションと、JASTが持つ地域金融機関に関するノウハウを組み合わせて、顧客体験を向上させるシステムを提供するとしている。
提携の背景について両社は、金融業界において、従来の店舗を起点としたサービスから、テクノロジーを利用した新しい金融サービスへと顧客の需要が変わってきていることを挙げる。「一方で、再編が進む地域金融機関においては、ITシステムに対する大規模な投資が難しい状況にある」という。
セールスフォース・ドットコムは、業種・規模を問わない形で、クラウド型CRM(顧客管理)サービスを中心に提供している企業である。一方、JASTは、国内金融機関向け情報システムの開発業務に携わっている。JASTのBankNeoは、CRMパッケージとして地域金融機関に多数の実績があるという。