さくらインターネットは2018年7月30日、ディープラーニングやHPCなどの用途に向けて、GPUを搭載した物理サーバー機を調達できるIaaS型のクラウドサービス「さくらの専用サーバ 高火力シリーズ」を強化した。最上位に位置する新モデルとして、「Tesla V100(32GB)モデル」を発表、同日提供を開始した。
さくらの専用サーバ 高火力シリーズは、米NVIDIAのGPUを搭載した高性能な物理サーバー機を、IaaS型で調達できるサービスである。OSはLinuxを利用できる。GPUコンピューティング環境をクラウド型で素早く調達し、月額課金や時間課金で利用できる。同社の石狩データセンターからサービスを提供する。
搭載するGPUなどに応じて、利用料金が安い順に、「Tesla P40モデル」、「Tesla P100モデル」、「Tesla V100(16GB)モデル」、「Tesla V100(32GB)モデル」の4モデルを提供する。Tesla P40モデルとTesla P100モデルは、コストパフォーマンスを重視しており、月額課金に加えて時間課金で利用できる。Tesla V100モデルは性能上位にあたり、月額課金で提供する。
今回新モデルを追加したTesla V100モデルの特徴は、ディープラーニング用途の性能が高いことである。ディープラーニングのために設計した演算器アレイ「Tensorコア」を搭載している。Tensorコアの性能は約112T FLOPSとしている。既存のTesla V100(16GB)モデルはGPUメモリーが16Gバイトだが、新モデルのTesla V100(32GB)モデルは32Gバイトを搭載する。
今回のTesla V100(32GB)モデルの追加と同時に、これまで営業担当経由に限っていたTesla V100モデルの販売方法を拡大し、Webサイトを介して申し込めるようにした。また、既存モデルで2017年12月から提供しているTesla V100(16GB)モデルの価格を下げた。
価格(税別)は、以下の通り。Tesla V100(32GB)モデルは、初期費用が93万6000円で、利用料が月額11万5000円。Tesla V100(16GB)モデルは、初期費用が92万4000円で、利用料が月額9万9000円。Tesla P100モデルは、初期費用が89万5000で、利用料が月額9万9000円または1時間あたり357円。Tesla P40モデルは、初期費用が87万5000で、利用料が月額9万7000円または1時間あたり349円。