日立製作所、日立(中国)、および日立(中国)研究開発は2018年11月9日、中国・清華大学と、「未来創新(イノベーション)連携計画」に関する戦略的提携協定を締結したと発表した。両者は、これまで築いてきた連携関係を発展させ、超スマート社会の実現に向けて、社会課題を起点に価値創出をめざすイノベーションパートナーとして共同研究に取り組むという。
清華大学は、1911年の創立以来、人材育成と社会発展への寄与という使命のもと、理工系トップクラスの大学として世界の科学技術の進歩に貢献してきた総合大学である。公共政策や社会科学などの人文系にも注力し、社会課題の解決提案にも取り組んでいる。また、スタートアップ支援プログラム「X-Lab」や、未来創新研究院などの創新体系を構築するとともに、世界の大学・企業などと多数の連携プログラムや共同研究を実施して、中国におけるイノベーション創生の中核を担う組織として多くの成果を収めているという。
一方、日立グループは、長年培ってきたインフラ技術と高度なIT・OT・プロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業のグローバル展開を加速している。研究開発においては、日立(中国)研究開発が中国発のイノベーションを牽引する役割を担っている。北京・上海・広州の研究開発拠点には、顧客・パートナーとともにソリューション開発に取り組むための協創環境を整備し、社会課題の解決に向けた研究を加速しているという。
これまで両者は、2001年に清華大学構内に連合実験室を開設し、ITの領域などで最先端技術の共同研究体制を構築してきた。また、2006年に締結した組織的連携協定に基づき、連合実験室での共同研究活動に加え、人材交流など組織連携にも取り組んできた。
今回の「未来創新連携計画」では、両者の取り組みを融合するとともに、これまで築いてきた連携関係をさらに発展させ、未来の超スマート社会の実現に向けたイノベーション活動を協力して推進するとしている。