TISは2018年12月20日、サイバネットシステムが提供するビッグデータ可視化ソフト「BIGDAT@Viewer(ビッグデータビューアー)」を販売すると発表した。製造・医療現場などにおける異常値をリアルタイムに監視するPoC(概念検証)サービスを提供する。
BIGDAT@Viewerは、統計解析や多変量解析などの専門知識がなくても、簡単な操作でビッグデータの可視化・分析が行えるソフトである(図1)。膨大な実験データや製造現場の各種センサーログが持つ様々な属性から、データ間の類似性を可視化(MAP化)できる。データの全体構造を直感的に把握でき、属性間の相関の発見に結びつく「気づき」を得られる。
拡大画像表示
BIGDAT@Viewerを使えば、不良要因分析や異常値の検出を行える。TISは、製造業などでのニーズが高まると判断し、BIGDAT@Viewerを販売することにした。コンサルティングから導入、運用まで包括的に企業のAI活用を支援する「エンタープライズAI」のメニューの1つとして、ユーザーの保持データをBIGDAT@Viewer上で解析するPoCサービスを提供する。
今後、製造業・医療・金融業など、リアルタイム分析を必要とする企業へ解析サービスを提供し、PoCを経て業務システムとの連携や組み込みへとつなげる。導入後の改善や活用範囲の拡張についてもサービスを提供していく。
BIGDAT@Viewerは、解析エンジンとして、TISが出資しているtoorのビッグデータ解析基盤「toorPIA(トピア)」を採用している。toorPIAは、1億を超える高次元のビッグデータを高速にクラスタリングし、結果を可視化(マップ化)する。これにより、異常値のリアルタイム監視や、機械学習による予測モデルが作りにくい領域での異常値検出のアルゴリズム設計などが可能としている。