住信SBIネット銀行は、オンプレミスで稼働している3つの業務システムを、AWS(Amazon Web Services)のクラウドデータベース「Amazon Aurora」環境へと移行している。2019年10月以降、順次稼働を開始する。クラウド化によってデータベースの維持コストを削減する考えである。移行コストは移行後3年間で回収できると試算している。
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住信SBIネット銀行でシステム開発第2部長を務める相川真一氏(写真1)は、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)が2019年3月5日に開催した記者説明会に登壇し、同社が現在取り組んでいるデータベースのクラウド移行プロジェクトについて説明した。
プロジェクトでは、Oracle Database 11gなどオンプレミスで稼働する商用データベースをAmazon Auroraに移行することで、データベースの維持費用を削減する。
AWSが提供する移行支援ツールを活用する。1つは、データベースのスキーマやビューなどのオブジェクトを自動変換し、移行にともなう修正作業を支援する「AWS Schema Conversion Tool」(SCT)である。もう1つは、構築した移行元から移行先のデータベースへとデータをレプリケーションして移行する「AWS Database Migration Services」(DMS)である。
移行するシステムのうち、インターネットバンキングシステムと事務処理システムは、Oracle Database 11gから、PostgreSQLベースのクラウドデータベースであるAmazon Aurora PostgreSQLに移行する(図1)。Amazon AuroraはPostgreSQLとMySQLのどちらかを選べるが、「Oracle Databaseからの移行ならPostgreSQLのほうが移行が容易」(相川氏)だった。一方、外貨システムはOracle Database以外の商用データベースを使っており、Amazon Aurora MySQLへと移行する。
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