ワコールは、「Salesforce Commerce Cloud」を採用し、同社のWebストアを刷新する。これによりワコールは、よりパーソナライズしたショッピング体験を強固なコマース基盤で提供し、新規・既存を問わず顧客とのエンゲージメントの強化を図る。セールスフォース・ドットコムが2019年3月5日に発表した。
ワコールは、主に婦人向けのインナーウェアやスポーツウェア、アウターウェアなど製品の製造から卸売販売、直接販売を行っている。同社が提供する商品はベビー向けのものからシニア層向けのものまで幅広く、実店舗以外にも、25年前から通信販売にも注力してきた。2000年からはWebストアを開設し、現在4000点(品番)の商品を販売している。
スマートフォンなどの普及の影響や、同社が取り組んできたマーケティング施策によるWebストアへの集客の結果、特にこの4年の間で現行のWebストアでの販売売上は大きく成長しているという。
今後もWebストアでの売上を成長させ続けるために、近年顧客が同社Webストアにアクセスするデバイスとして増えているスマートフォンでの表示スピード向上、初売りセールなどで膨大なアクセス集中に耐えられるサーバーの強化、さらに顧客の多様化やコマースビジネスの変化に応じて最新機能やテクノロジーへのアップデートを含む拡張性と柔軟性についての改善を進める必要があった。
そのため、稼働までの導入時間が早く、柔軟性と拡張性を備えていることに加え、強固な基盤上で、定期的に自動で機能追加が行われるクラウド型サービスのCommerce Cloudの採用を決定した。また、パーソナライズしたショッピング体験を可能にするための「Einstein」のレコメンデーションや検索機能に加え、導入後に効果的な運用などに関するアドバイザリーサービスである「Salesforce Success Cloud」への期待も採用理由の1つだという。
同社では、すでに「Salesforce Marketing Cloud」を活用し、Webストアでの会員顧客向けにキャンペーンやおすすめ商品、からだに関する知識情報などを、パーソナライズしてEメールで送ることで、顧客とのエンゲージメント強化を進めている。
ワコールでは今後、さらなるパーソナライズ化を図ることでサービスを向上していくために、Commerce CloudによるWebストア刷新後に、Marketing Cloudと連携やデジタルと実店舗のサービス連携も見据えているという。