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[市場動向]

ローコード開発ツールのOutSystems、基幹システムのカスタム開発が増加

2019年3月8日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

Webアプリケーションをノンコーディングでビジュアル開発できるローコード開発ツール「OutSystems Platform」を提供しているOutSystemsジャパン(本社:ポルトガルOutSystems)。同社は2019年3月8日、説明会を開き、OutSystems Platformの直近の業績や事例の動向を紹介した。2018年度の経常収益は2年連続で200%を超える277%の成長となり、顧客数は2017年度から倍増して90社を超えた。事例は、基幹システム用途や対顧客システムの用途が増えている。

写真1:OutSystemsジャパン代表取締役社長のアーノルド・コンセンコ氏写真1:OutSystemsジャパン代表取締役社長のアーノルド・コンセンコ氏
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 OutSystems Platformは、Webアプリケーションをノンコーディングでビジュアル開発できるローコード(Low Code)開発ツールである。ソースコードを一切書くことなく、GUIの操作だけで、.NET環境(C#)のWebアプリケーションを構築できる。開発ツールはWindowsまたはMac上で動作する。

 開発した設計情報は、リポジトリーサーバー上で管理する。バージョン管理やソフトウェアの依存関係管理など、開発工程に必要な機能群を提供する。設計上の不具合は、組み込み型の品質エンジンが自動的に見付ける。稼働後のアプリケーションの性能を監視する機能も備える。

 まだ一般には公開していないが、今後登場する新機能として、AIを使ってアプリケーションの設計を支援する機能がある。OutSystems Platformで構築した1200万件のシステムのパターンをAIで分析しており、これを利用して設計時にサジェスト(推奨の提示)してくれる。これにより、迅速な設計が可能になる。

 説明会では、OutSystems Platformで構築したデモアプリケーションとして、製品データや顧客データを連携させて営業活動を支援するアプリケーションを紹介した。画面数×40、データベーステーブル×30程度のアプリケーションで、これをOutSystems Platformを使って開発者1人が4週間で構築したという。

基幹システム用途と外部顧客向けシステム用途が増加

 OutSystems Platformの事例は、大規模なものから小規模なものまでさまざまである。システムの用途も、外部の顧客向けのWebサイトから、社内の部門システム、社内の基幹業務システムなど幅広い。直近のトレンドとしては、基幹システム用途や顧客向け用途が増えている(図1)。

図1:OutSystemsのユースケースのトレンド(出典:OutSystemsジャパン)図1:OutSystemsのユースケースのトレンド(出典:OutSystemsジャパン)
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 大企業向けの典型的なユースケースとして同社は、基幹システムのリプレースや、内製化の流れを受けたシステム開発を、中小企業向けとして、少人数での開発や、部門別システムの統合といったケースを挙げている。金融・保険業界は、サービス多様化や迅速な開発といった需要に応えるケース。Lotus Notesからのマイグレーションもトレンドの1つである。

 「基幹システムを実装する方法として、カスタム開発への回帰という動向がある」と、OutSystemsジャパン代表取締役社長のアーノルド・コンセンコ氏(写真1)は指摘する。パッケージソフトを利用することとは別に、他社との差別化にあたる機能などをカスタム開発によって補う。こうしたカスタム開発を高速化するためにOutSystems Platformを使う。

 国内の販売代理店は、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、SB C&S、電通国際情報サービス(ISID)、BlueMemeの4社である。

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OutSystems / 超高速開発 / ローコード / SB C&S

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