オーストラリア連邦政府は、Amazon Web Services(AWS)との間で、新たな政府包括調達契約を締結した。この新契約の下、オーストラリアの政府機関(連邦・州・準州の機関・部門、公立大学、政府管理法人など)は、シンプルな調達モデルを通じて、あらゆるAWSのクラウドサービスを利用できる。アマゾンジャパンが2019年7月18日に発表した。
AWSとの包括的な調達契約の下、オーストラリアの政府機関は、あらゆるAWSクラウドサービスを利用できる。世界中の21のリージョンにある66のアベイラビリティゾーンが対象で、個別の契約条件に関する交渉は不要となる。政府機関の担当職員は、セルフサービス方式でAWSのサービスと機能を利用できる。すべての政府機関に同一の契約条件が適用になる。
なお、AWSは、オーストラリア・サイバー・セキュリティ・センター(ACSC)の「PROTECTED」認証を2019年1月に取得済みである。これにより、政府機関は、機密性の高いワークロードやアプリケーションを、AWSのアジアパシフィック(シドニー)リージョンに移行できる体制が整っている。
今回の政府包括調達契約は、政府によるクラウドサービスの購入方法とトレーニングの促進方法を、クラウドに適した方式へと変更するものである。これにより、政府機関内では、イノベーションの促進に向けた新たなアイデアの実験をしやすく、最新の市民サービスを、低コストで提供できるようになる。
従来型の調達モデルの場合、固定価格リストの使用が一般的であり、新たな技術サービスを価格リストに追加するには、数週間もの期間と複数の承認・管理ステップが必要なことがある。今回の政府包括調達契約では、こうしたステップを撤廃している。また、一連の合意条件に基づいた従量制モデルを適用している。