みずほ証券は、金融機関向けのクラウド型コラボレーション基盤「Symphony」を導入した。チャット機能、ファイル共有機能、ワークフロー機能などを利用できるサービスである。特徴は、金融機関に合わせてセキュリティに注力していること。SIベンダーとしてみずほ証券にSymphonyを導入した電通国際情報サービス(ISID)が2020年1月29日に発表した。
Symphonyは、金融機関の需要に合わせてセキュリティに注力した、コミュニケーション/コラボレーション基盤サービスである。2014年に世界の大手金融機関15社が共同で設立した米Symphony Communication Servicesが開発した。400社以上の企業が採用し、ユーザーは45万人を超えているという。みずほ証券は今回、国内外の取引先とのコミュニケーション環境として、Symphonyを導入した。
チャット、ファイル共有、音声/ビデオ会議、画面共有、ワークフローを自動化するアプリケーション/ボット、――といった、金融機関が求めるコミュニケーション/コラボレーション機能を一通り利用できる。これらを、AWS(Amazon Web Services)を介してSaaS型のクラウドサービスとして提供する。
特徴は、独自の暗号化技術によって、情報漏洩のリスクを下げていること。Symphony上でやり取りしたチャットデータは、暗号化した状態でクラウド環境に置く。鍵は、オンプレミス環境に保持する。これにより、クラウドからデータが流出しても、情報を読み取れないため、情報が漏洩するリスクを下げられる。また、チャットや添付ファイルの送信履歴は、すべてオンプレミス環境に保管できるので、監査に活用できる。
導入にあたり、みずほ証券内のアカウント管理システムと連携し、ユーザーアカウントを一元化した。これにより、ユーザーの利便性を高めた。