マクニカ、損害保険ジャパン、SOMPOリスクマネジメントの3社は2020年5月27日、製造業向けにIoT監視データを活用した保険サービスを提供すると発表した。振動センサーなどを使った重要設備の状態監視や可視化、センシングデータの蓄積が可能となるIoT製品を提供するとともに、これらのデータや技術を用いた保険の開発と提案を行う新サービスを提供する。
マクニカは、製造業を中心に、IoT監視データを収集して分析するための製品やサービスを提供している。センシングデータの収集、AIモデルの開発・組み込み、システム運用までをワンストップで提供している。一方、損保ジャパンとSOMPOリスクは、企業向けの建物(工場)や設備・機械の損害を補償する保険や保険関連サービスを提供している。
3社は今回、マクニカのIoT製品やシステムに保険や保険関連サービスをパッケージ化して提供する。まず、IoT監視データから故障を予知することで、重要設備が事故や故障で止まることを防ぐ。さらに、稼働状況に応じて工場ごとに異なる保険を提案する(図1)。
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サービス提供の背景として、IoT技術の進展によって製造業における工場内のセンシングが進む一方で、先端技術を活用している企業は限定的であることを挙げる。「先端技術の活用を阻害している要因として、費用対効果に対する懸念がある」という。