富士通は2020年6月10日、ビッグデータ分析ソフトウェアを開発・提供する米Palantir Technologies(パランティアテクノロジーズ)に5000万米ドル(約53億円)を出資したと発表した。富士通は、Palantirのビッグデータ分析ソフトウェアを使って、ユーザー企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する。富士通自身も、Palantirの技術を自社のDXのコアと位置づけて社内での実践を進める。
米Palantir Technologies(パランティアテクノロジーズ)は、ビッグデータ分析プラットフォーム「Palantir Foundry」(民間向け)およびビッグデータ分析ソフトウェア「Gotham」(公共機関向け)を提供している。
Palantirは、大企業や公共機関が保有している各種のデータを集めて解析・分析することで、経営課題を解決する。主な用途として、リスク対策(サイバーセキュリティ、社内不正監視、マネーロンダリング防止など)や、業務改革(計画策定、ヘルスケア研究開発、出荷最適化など)を挙げている。
2019年11月には、SOMPOホールディングスと共同出資で、日本国内にPalantir Technologies Japan(本社:東京都中央区)を設立している。資本金は1億ドルで、出資比率はSOMPOホールディングスが50%、米Palantir Technologiesが50%である。
富士通は今回、米Palantir Technologiesと提携し、同社に5000万ドル(日本円約53億円)を出資した。富士通は、Palantirのビッグデータ解析ソフトウェアを使って、ユーザー企業のDXを支援する。富士通自身も、Palantir の技術を自身のDXのコアと位置づけて社内での実践を進める。
米Palantir TechnologiesのCEO、アレクサンダー・カープ(Alexander Karp)氏は、「富士通とのパートナーシップは、日本市場に対するコミットメントを示したものであり、公的医療の危機や国を守ることを含め、あらゆる民間企業や政府機関に対して必要なソフトウェアを確実に提供していくことを意味している」とコメントしている。