[市場動向]

高速道路以外でETCを利用可能に、ソニーペイメントなど3社が「ETCソリューションズ株式会社」を設立

2021年度中に決済サービスを開始

2020年9月25日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ソニーペイメントサービス、メイテツコム、沖電気工業(OKI)の3社は2020年9月25日、3社の共同出資により、2020年10月1日に「ETCソリューションズ株式会社」を設立すると発表した。駐車場など高速道路以外の施設でもETCを利用できるように環境を整備する「ETC多目的利用サービス」を実現する。中日本高速道路、三菱プレシジョン、オリエントコーポレーションと提携し、2021年度中に高速道路以外でETCを活用した決済サービスを開始する。

 10月1日に設立するETCソリューションズは、自動車のETC(電子料金収受システム)を多目的に利用できる「ETC多目的利用サービス」を実現する会社である(記事末の表1)。駐車場など高速道路以外の施設でもETCを利用できるようにする。最初の取り組みとして、2021年度中に、高速道路以外で、ETC技術を活用した決済サービスを開始する(図1)。

図1:「ETC多目的利用サービス」の利用イメージ(出典:ソニーペイメントサービス、メイテツコム、沖電気工業)図1:「ETC多目的利用サービス」の利用イメージ(出典:ソニーペイメントサービス、メイテツコム、沖電気工業)
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 ETCソリューションズの出資企業は、決済システムを持つソニーペイメントサービス、システム構築会社のメイテツコム、ETC周辺機器を開発する沖電気工業(OKI)の3社。サービスの提供にあたり、中日本高速道路、三菱プレシジョン、オリエントコーポレーションと業務提携を交わしている。

 出資企業3社と業務提携企業3社は、2017年以降、ETC多目的利用サービスの事業化に向けて、駐車場やカーフェリー乗船場、ファストフードのドライブスルー店舗などで試行運用を積み重ねてきた。ここで培った経験を活かし、顧客が車に乗ったまま利用する各種のシーンで、非接触のキャッシュレス決済を提供する。

 ETCソリューションズは、ETC多目的利用サービスを導入するために必要となる業務提携先のサービスを「ETC多目的利用サービスパッケージ」としてまとめ、導入事業者に提供する。さらに、ETC多目的利用サービスの会員組織を組成して運営する。

 自動車に乗るエンドユーザーは、あらかじめ、ETC多目的利用サービスに対して会員登録を行う。ETCカード番号とクレジットカード番号を用いて会員登録する。これにより、ETC多目的利用サービスパッケージを導入した複数の事業者の施設で、決済サービスを利用できる。ETC多目的利用サービス加盟店の利用料は、登録したクレジットカードで決済する。

表1:ETCソリューションズの会社概要
社名 ETCソリューションズ株式会社
本社所在地 東京都港区高輪1-3-13
設立日 2020年10月1日
代表取締役社長 中村 英彦(ソニーペイメントサービス株式会社 代表取締役社長)
資本金 5000万円
出資比率
  • ソニーペイメントサービス株式会社:70.2%
  • 株式会社メイテツコム:14.9%
  • 沖電気工業株式会社:14.9%
事業内容
  1. ETC多目的利用サービスに関する決済業およびその他決済サービス業
  2. ETC多目的利用サービスに関するデータ処理業
  3. 記1.2.に関する会員組織の募集、運営、管理に関する事業
  4. その他上記に付帯、関連する一切の事業
URL https://www.etc-solutions.co.jp/(10月1日オープン予定)
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メイテツコム / 沖電気工業 / ETC / 運輸・交通 / 自動車 / ソニー / 協業・提携

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