NECは2020年10月19日、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)「NEC Hyper Converged System」において、初期費用を抑えて導入できるサブスクリプションサービスを同年10月30日から提供開始すると発表した。同時に、BCP(事業継続計画)のためにHCIをパブリッククラウドでバックアップするサービスも販売する。
NECは、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)「NEC Hyper Converged System for VMware vSAN」の販売方法を増やし、新たにサブスクリプション型で提供する(図1)。システム構築から保守までを月額サービスとして利用できる。契約期間は原則5年である。サービス名は「NEC Hyper Converged System ベンダファイナンスプログラム」である。
本体に搭載する専用管理ツール「NEC Hyper Converged System Console」も強化した。ソフトウェアの更新作業やクラスタノードの拡張作業を自動化できるようになった。レポート機能では、将来リソースを予測できるようになった。
これらと同時に、自然災害などによる障害時にITシステムを継続して使えるようにするBCP対策として、HCIをパブリッククラウドでバックアップする「NEC Hyper Converged System クラウドバックアップソリューション」を用意した。
パブリッククラウドとしてAmazon Web Services(AWS)を使う。データが破損した場合やシステムに障害が発生した場合にはオンプレミス環境のバックアップを利用し、自然災害など緊急・災害時にはクラウドのバックアップを利用する。
クラウドへのバックアップ容量は1TB単位で自由に設定できる。小規模からBCP対策を開始できる。クラウド環境へのレプリケーション時には、転送するデータの重複排除・圧縮と通信経路の暗号化を行える。
価格(税別)は、NEC Hyper Converged System for VMware vSANは、732万3400円から。HCIをサブスクリプション型で提供するNEC Hyper Converged System ベンダファイナンスプログラムは、個別見積もり。BCP対策バックアップのNEC Hyper Converged System クラウドバックアップソリューションは132万4800円からで、別途、運用費として月額3万7000円から。初期費用は10万円となっている。