[市場動向]

住信SBIネット銀行と日立、複数銀行の取引データから借入条件を決定するAI審査モデルを開発

2020年11月9日(月)IT Leaders編集部

住信SBIネット銀行と日立製作所が共同出資するDayta Consultingは2020年11月6日、「トランザクション・レンディング」を対象としたAI審査サービスの提供に向け、コンソーシアム(集団参加)型AI審査モデルを新たに開発したと発表した。参加行を拡充し、本格的なサービスの検証を開始する。

 トランザクション・レンディングとは、主に財務情報をもとに借入条件(借入可能額および借入利率)を決定する従来の融資形態ではなく、日々の取引データをもとに借入条件を決定するもので、FinTechを代表する新しい融資形態である。

 Dayta Consultingでは、2019年10月に開始した住宅ローン向けAI審査サービスの取り組みを通じて、地域金融機関をはじめとした金融機関におけるトランザクション・レンディングでの本サービスの利用ニーズを確認し、複数行の取引データの活用と審査精度等の検証を推進してきた。

 具体的には、2020年3月から、東邦銀行、愛媛銀行、住信SBIネット銀行をはじめ、多数の地域金融機関において、AI審査モデルの開発に向けたPoCを開始し、トランザクション・レンディングにおける複数の銀行データを活用したコンソーシアム型の新たなAI審査モデルの構築に取り組んできた。今後、参加行を拡充しながら、本サービスの本格的な提供開始を目指して検証を進めていく。

 本サービス向けに新たに構築したコンソーシアム型AI審査モデルは、複数行のデータを用いることで、豊富かつ多様なデータをAIの学習に反映できる(図1)。このため、債務不履行となるデータの特徴を高精度に捉えてPDを推計できる。これにより、融資に伴うリスクを精緻に把握できるほか、融資判断の迅速化と信用コストのコントロールが可能になり、より多くの融資引き受けに寄与する。

図1:複数銀行の取引データから借入条件を決定するAI審査モデルを開発した(出典:住信SBIネット銀行、日立製作所、Dayta Consulting)図1:複数銀行の取引データから借入条件を決定するAI審査モデルを開発した(出典:住信SBIネット銀行、日立製作所、Dayta Consulting)

 本サービスは、審査精度の向上による融資引受先の拡大だけでなく、審査から融資実行までの一連の業務プロセスをインターネット上で完結させる法人向けオンライン融資などで活用できる。新型コロナウイルス感染症拡大にともなう新たな生活様式において、中小企業者の資金繰り支援のための円滑な資金供給といった課題解決に貢献することが期待できる。

 Dayta Consultingは、地域金融機関をはじめとした金融機関に対し、稀な事象の発生を予測する日立の人工知能「Hitachi AI Technology/Prediction of Rare Case」と、住信SBIネット銀行のデータハンドリング技術・ノウハウを組み合わせ、住宅ローンを対象とした革新的なAI審査サービスを開発・提供してきた。今後、法人向けトランザクション・レンディングに対象範囲を拡大し、地域創生に対する取り組みや業務効率化などを支援していく。

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