パナソニック コネクティッドソリューションズ社とパナソニック システムソリューションズ ジャパンは2020年11月30日、顔認証ソフトウェアのパートナープログラムを開始すると発表した。「顔認証クラウドサービス パートナープログラム」の名称で、顔認証技術を用いたサービスを展開したいパートナー企業に向けて、同年12月1日から提供する。同年7月から同プログラムのパートナー企業を募集しており、現在11社が加入している。
パナソニックは、グループ企業などを通じて、SI(システム構築)サービスの形で顔認証機能を提供してきた。2018年8月には、顔認証サーバーソフトウェアの販売を開始した。2019年11月25日からは、顔認証機能をWeb APIサービスの形でアプリケーションに組み込める「顔認証APIサービス」を開始した(関連記事:パナソニック、顔認証をアプリケーションに組み込める「顔認証APIサービス」を開始、認証1回1円)。
2020年11月4日には、顔認証APIサービスの最上位エディション「エンタープライズエディション」の提供を開始した(関連記事:パナソニック、顔認証APIサービスに最上位版、マスク着用時などの顔検出率を従来比で3.1倍に)。顔認証APIを組み込んだSaaSとして、「点呼・勤怠」管理用アプリケーションの提供も開始した。
今回、顔認証APIサービスおよび同APIを用いたSaaSアプリケーションの事業を拡大させる取り組みとして、顔認証APIサービスとSaaSのパートナープログラムを用意した。自社製品へのAPIの組み込みやSaaSの再販など、パナソニックとの関わり方の種類に応じて、3つのパートナー制度を用意した(図1)。
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「テクノロジーパートナー」は、顔認証APIを組み込んだ自社製品を開発するパートナーである。「セールスパートナー」は、顔認証APIを組み込んだSaaSアプリケーションを再販するパートナーである。「ソリューションパートナー」は、SaaSを自社製品とセットで販売するパートナーである。
パートナープログラムに参加する基本特典の1つは、顔認証APIサービスのトライアル(無料提供)期間が、通常であれば2カ月間のところ、最大で6カ月間まで延長できることである。このほか、マーケティング支援、開発支援、コミュニティ支援などのサポートを受けられる(図2)。
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パナソニックでは、顔認証クラウド事業の市場規模を、2020年度に20億円、2025年に350億円と見積もっている。この市場に向けて、2025年度までにパートナー 企業250社、顔認証クラウドサービスの販売規模100億円以上を目標に掲げている。
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