Sansanは2021年1月28日、取引先が発行した請求書をオンラインで受領できるようにするサービス「Bill One」の新オプションを発表した。請求書の原本をユーザーに代わって保管する「倉庫保管オプション」を新たに用意し、同年2月から提供する。電子帳簿保存法に対応していない企業でも、紙の請求書を自社で保管する必要がなくなる。
Sansanの「Bill One」は、取引先が発行した請求書をオンラインで受領できるようにするサービスである。Sansanは、ユーザーに代わって請求書の受け取りを代行する。さらに、AI-OCR(光学文字認識)とオペレーターによる文字入力を併用して請求書の情報をデータ化する。請求書のフォーマット(紙、PDFなど)や送付方法(郵送、メール添付など)は問わない(関連記事:Sansan、請求書の受け取りとデータ化を代行するクラウドサービス「Bill One」を発表)。
今回、Bill One(ビルワン)のオプションサービスとして、取引先から受け取った請求書の原本をユーザーに代わって保管する「倉庫保管オプション」を新規に用意した(図1)。これを利用することによって、電子帳簿保存法に対応していない企業でも、紙の請求書を自社で保管する必要がなくなる。倉庫に文書を保管するサービスの事業者レコードマネジメントサービス(RMS)と提携してサービスを提供する。
拡大画像表示
紙で届いた請求書をBill One(ビルワン)センターでスキャンした後、提携先の保管倉庫にそのまま郵送し、安全な環境下で保管する。監査の際の一時取り出しや再保管、決められた保管期間7年を過ぎた請求書の廃棄まで、倉庫保管に関連する作業をノンストップで対応する。
電子帳簿保存法は、これまで紙での保存が義務づけられていた国税関係帳簿書類について、電子データでの保管を認める法律である。原本の保管が不要となり、ペーパレス化を実現できる。しかし、電子帳簿保存法に対応するためには、体制の構築やコストの面で企業側に負担がかかる。この結果、多くの企業が、いまだに紙の請求書を自社で保管している。
なお、Bill Oneの価格(税別)は、請求書のデータ化数に応じた従量課金で、1企業につき月額10万円から。