アイ・ティ・アール(ITR)は2021年2月16日、国内のIaaS/PaaS市場規模推移と予測を発表した。2019年度の売上金額は6020億2000万円で、前年度比27.7%増となった。市場を構成するほぼすべてのベンダーが前年度から売上げを伸ばし、特に上位2ベンダーが比較的大きな伸びを記録し市場を牽引した。
アイ・ティ・アール(ITR)の発表によると、国内IaaS/PaaS市場の2019年度の売上金額は6020億2000万円で、前年度比27.7%増となった。市場を構成するほぼすべてのベンダーが前年度から売上げを伸ばし、特に上位2ベンダーが比較的大きな伸びを記録し市場を牽引した。IaaS/PaaS市場のCAGR(2019~2024年度)は17.2%、2022年度には1兆円規模に達するとITRは予測している(図1)。
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IaaSの導入企業が年々増えている。「ハイブリッド環境やマルチクラウド環境を志向する企業が増加傾向にあるほか、基幹システムをクラウド化する企業が増えてきていることも背景にある。IaaSはコモディティ化が進んでいるが、各ベンダーともユーザーの多様なニーズに応えられるよう、地道にアップデートを続けている」(ITR)
IaaSのベンダーシェアは、上位のメガクラウドベンダーによる寡占化が進んできている。ITRは、ハイブリッド化やマルチクラウド化の進展によって、この傾向はより強まるとしている。
一方、PaaSについては、デジタルトランスフォーメーション(DX)の技術基盤として需要が高まっている。「各ベンダーは、開発環境だけでなく、周辺サービスの充実やサービス体系の再構築を進めるなど、PaaSを含めたサービスの強化を推し進めている。今後も導入が促進する」(ITR)