複合専門商社のユアサ商事(本社:東京都千代田区)は、設定した時刻にPCを自動的にシャットダウンするソフトウェアを導入した。2019年10月からグループ8社で利用している。2020年10月までの1年間で、平均労働時間を1人あたり1日14分短縮した。従業員全体で1日あたり240時間に相当する。自動シャットダウンソフトを販売した日立ソリューションズが2021年2月24日に発表した。
ユアサ商事は2015年7月から、Active Directoryの設定をシステム管理者が手作業で書き換えるという手法によって、従業員のPCを指定時刻にシャットダウンする運用をとってきた。しかし、このやり方では、社員の突発的な時間外労働の需要に対処するための業務負荷が大きかった。
この課題を解消するため、日立ソリューションズの「PC自動シャットダウンシステム」を導入した。2019年10月からグループ8社で利用している。導入の効果として、2020年10月までの1年間で、平均労働時間を1人あたり1日14分短縮した。従業員全体で1日あたり240時間に相当する。
勤怠管理システムとの連携によって、人事部門の業務負荷も減らした。シャットダウン時間の延長申請と残業申請を一本化し、2重に申請せずに済むようにした。これにより、人事部門におけるシャットダウン運用に関する作業時間を、1日あたり30分短縮できた。
ユアサ商事は、在宅勤務で使うモバイルPCにも自動シャットダウンを適用している。グループ会社への導入も進んでおり、今後さらなる拡大を図る。
なお、導入したPC自動シャットダウンシステムは、あらかじめ設定した時刻にPCを自動的にシャットダウンさせるソフトウェアである(関連記事:日立ソリューションズ、残業抑止ソフト「PC自動シャットダウンシステム」にサーバー不要の低価格版、図1)。残業申請ワークフロー機能も備える。