ServiceNow Japanは2021年2月25日、説明会を開き、事業面で2021年以降に注力するポイントを説明した。基本方針として、ワークフロー基盤の適用領域を、継続して拡大していく。ワクチン接種の管理システムなどのように、社会全体へと広げる。この上で、産業別の事業の強化など4つの取り組みに注力する。製品の次期版では、エンドユーザーみずからワークフローシステムをローコード開発できる仕組みなども取り入れる。
ServiceNow Japanは、事業面で2021年以降に注力するポイントを説明した。具体的な4つの取り組みとして、(1)エンドユーザーみずからワークフローシステムを開発する市民開発の普及、(2)通信、金融、製造を中心に、各産業向けのビジネスを強化する、(3)産業ごとに強いパートナーを拡充し、認定資格者を現在の600人から1200人に倍増させる、(4)eラーニングのNow Learningなどによる雇用・再活躍の場を創出する、を挙げた。
(1)の市民開発の普及は、ServiceNow製品の次期メジャーリリースでカバーする予定である(図1)。開発ツールの機能を拡張し、業務部門のエンドユーザーがローコード開発でワークフローアプリケーションを開発できるようにする。外部のSIベンダーや情報システム部門に依頼することなく、エンドユーザーみずから開発できるようになる。
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なお、ServiceNow Japanにおける、ここ数年から今後の基本方針は、ワークフロー基盤の適用領域を拡大していくことである。従来のServiceNow Japanは、ITシステム運用管理の1つであるITSM(ITサービス管理)のためのワークフローシステムを提供するクラウドサービスというイメージが強かった。現在では、ワークフロー機能を利用した、より汎用的なアプリケーション開発基盤として同社製品を位置付けている。
2021年以降は、適用領域をさらに拡大する。企業情報システム分野だけでなく、社会全体の課題を解決するワークフロー基盤として製品を位置付ける。例として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連したワークフローアプリケーションなどがある。ワクチン接種の管理システムなどを用意している(図2)。
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