クラウド型のID管理基盤(IDaaS)を提供しているOkta Japanは2021年5月6日、米Oktaによる米Auth0の買収が完了したと発表した。約65億ドル相当の株取引によって買収した。Auth0は、Okta内で独立した事業ユニットとして運営する。OktaとAuth0の両サービスは今後も継続し、時間をかけて統合する。
米Oktaと米Auth0は共にアイデンティティ管理製品ベンダーである。今回、約65億ドル相当の株取引によって、OktaによるAuth0の買収が完了した。Auth0は、Okta内で独立した事業ユニットとして運営する。OktaとAuth0の両サービスは今後も継続し、時間をかけて統合する。Oktaは、Auth0の買収によって、アイデンティティ市場における成長を加速させるとしている。
Oktaは、IDaaS「Okta Identity Cloud」を提供している。Salesforce.comやOffice 365などのSaaSや業務アプリケーションにアクセスするためのID情報(アカウントとアクセス権限)をクラウド上で管理できる。エンドユーザーは、Oktaのクラウドを介して、SaaSなどにSSO(シングルサインオン)でログインできる(関連記事:日立ソリューションズ、クラウド型のID管理を構築・運用サービス込みで提供)。
一方のAuth0は、開発者に向けて、Webサービスに認証・認可の機能を組み込むためのサービスを提供している。認証・認可の機能として考えられるフル機能を、開発者みずから開発することなく利用できるとしている。SDK(ソフトウェア開発キット)を提供しているほか、構築済み画面のサンプルなどを用意している。ID連携によるSSOにも対応する。
なお、Oktaは2021年5月26日(米国時間)、Auth0の買収完了に伴い、2022年会計年度の第1四半期決算発表と2022年会計年度の業績見通しを発表する予定である。