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コンタクトセンター向け音声認識ソフト新版「AmiVoice Communication Suite4」、通話トレンドを可視化
2021年10月20日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
アドバンスト・メディアは2021年10月20日、コンタクトセンター向け音声認識ソフトウェア「AmiVoice Communication Suite」の新版「AmiVoice Communication Suite4」を発表した。同年11月1日から販売する。新版では、音声認識エンジンの強化のほか、話題を抽出して通話トレンドを可視化する機能や、在宅オペレーターの作業を支援するコミュニケーション機能などが加わった。
アドバンスト・メディアの「AmiVoice Communication Suite」は、コンタクトセンター向けの音声認識ソフトウェアである。顧客とオペレーターの音声通話を日本語テキストに変換する機能を中核に、顧客への応対が適切だったかをスコア化する機能などを備える。スコアは、あらかじめ設定したキーワードを含むか、適切なスピードで話しているか、全体の通話時間は適切かなど各種の要因で算出する(関連記事:音声から感情を把握できるコールセンター向け音声認識ソフト、アドバンスト・メディア)。
新版「AmiVoice Communication Suite4」では、通話内容の傾向(トレンド)を可視化できるようにした。自然言語処理を用い、通話に含まれる頻度の高い「話題ワード」をリアルタイムで自動的に抽出。これにより、コンタクトセンター内の話題を一目で把握できる。抽出対象としてグループや全体などを柔軟に設定できる(画面1)。
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前日と比べて発話頻度が高くなった単語を「トレンドワード」としてアラート表示し、異変やトラブルの早期発見・予防を促す。キーワードの事前設定なく利用を始められる。過去の通話データに関しても「話題ワード」をハイライト表示し、応対履歴の確認やVOC(顧客の声)分析にも役立つ。
また、オペレーターとスーパーバイザーのコミュニケーション機能を拡充している。従来のテキストチャット機能に加えて、チャットでファイルを添付できるようにした。遠隔地にいても視覚的かつ詳細な情報共有ができ、在宅オペレーターの業務を支援する。
音声認識エンジン自体も強化が図られている。双方向型のディープラーニング(深層学習)技術「Bi-LSTM」を用いてテキスト化の精度を高めた。また、音声認識処理を軽量化し、従来のLSTMエンジンと比べて処理効率が20~40%向上しているという。