インターネットイニシアティブ(IIJ)は2021年11月24日、エッジデータセンターサービス「DX edge」の提供を開始した。オーストラリアのZella DCをベースにしている。コンテナデータセンターよりもさらに小さなマイクロデータセンター(MDC)に運用・保守サービスを付加して提供する。ユーザーは、MDCを用いてエッジコンピューティング環境や遠隔拠点のIT基盤を短期間で容易に構築・運用できる。価格は個別見積もり。
マイクロデータセンター(MDC)は、小型のボックスに空調設備や無停電電源装置などデータセンターに必要な設備を備えたITインフラである。IIJは2021年9月末から11月にかけて、同社の白井データセンターキャンパス(千葉県白井市)にMDCを屋外設置して実証実験を行ってきた(関連記事:IIJ、マイクロデータセンターを2021年内に提供、エッジ処理や小型マシン室の用途に、写真1)。
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これまでの実証実験の結果を踏まえて、導入・運用・保守サービス込みで「DX edge」の提供を開始した。IIJのMDCは、小型のボックス、IP65の防水・防塵性、静粛性(50デシベル以下)によって、屋内外どのような場所にも設置できる。例えば、IoT機器や工場のFA機器といったエッジデバイスに物理的に近い場所にMDCを設置し、大量データを低遅延で処理するエッジコンピューティング基盤として利用するような用途に向く。また、5Gと組み合わせることで、リアルタイム性が求められる遠隔医療や自動運転などの分野などにも利用できる。
IIJは、既存のコンテナ型データセンター「IZmo(イズモ)シリーズ」とMDCを合わせてDX edgeを提供し、データセンター設備のラインアップを拡充する。クラウド環境からエッジ環境まで、各種のニーズに合った製品・サービスを提供する(図1)。
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DX edgeで提供するMDCは、オーストラリアのZella DCをベースにしている。屋内設置型の「Zella Pro」と屋外設置型の「Zella Hut」があり、サイズは収容可能なラックマウント容量に応じて、12U/25U/38Uの3モデルで構成する(表1)。
ラインアップ | 12Uモデル | 25Uモデル | 38Uモデル |
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標準サイズ (奥行×幅×高さ) |
1100×685×1000mm | 1100×685×1685mm | 1100×685×2275mm |
重量 | 90kg | 225kg | 308kg |
主要機能 |
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IIJは、導入支援サービスとして、ユーザーのニーズに合わせたMDCの機種選定から設置作業までを提供する。最短約2カ月で導入が完了する。導入後は、遠隔からの運用・保守サービス、障害対応、セキュリティ通知などを提供する。