日立建機は、建設機械の稼働情報(OTデータ)と生産・販売・在庫情報(ITデータ)を一元的に管理可能な、データ活用システム基盤を構築した。従来はシステムごとにバラバラに管理していた、データの収集・分析・活用のサイクルを効率化する。最初の取り組みとして2022年度から、「営業支援アプリ」を国内で運用する。顧客が保有する機械の稼働状況やメンテナンス計画などの情報を、営業担当者がタブレットなどのアプリ上で瞬時に把握できるようになる。日立製作所が2022年1月20日に発表した。
日立建機は、建設機械の稼働情報(OTデータ)と生産・販売・在庫情報(ITデータ)を一元的に管理可能な、データ活用基盤「DX基盤」を構築した(図1)。従来はシステムごとにバラバラに管理していた、データの収集・分析・活用のサイクルを効率化するのが狙いである。
図1:データ活用基盤「DX基盤」と営業支援アプリの概要(出典:日立製作所)拡大画像表示
DX基盤では、画像などを効率的に管理する機能やマシンラーニング(機械学習)機能、AIを用いたデータ分析ツールなどを装備した。複数のデータや条件を掛け合わせたデータ分析を迅速に行えるとしている。システムは、パブリッククラウドをベースに、Infrastructure as Codeと呼ぶITインフラ構築をコード化する手法を採用して構築した。
データ分析基盤を活用する最初の取り組みとして、2022年度から「営業支援アプリ」を国内で運用する(写真1)。日立建機の連結子会社で国内の建設機械の販売や部品・サービス事業などを担う日立建機日本が、販売・サービス・レンタル・中古車の各担当者(全国243拠点、約1000人)を対象に導入する。
写真1:「営業支援アプリ」の使用イメージ(出典:日立製作所)拡大画像表示
従来は別々のシステムで管理していた、顧客が保有する機械の稼働率や稼働時間、購入・レンタル・修理などの取引情報やメンテナンス計画、新車・中古車・レンタル車の在庫情報などを、営業支援アプリでまとめて閲覧できるようになる。また、これらのビッグデータをもとに、AIによって判断した複数パターンの提案内容を瞬時に表示できる。
具体的には、AIの分析を基に、「この機械は長期間使っているから更新時期が近いと思われる」「稼働率が高い機械の現場に対し、購入またはレンタルによる増車の提案ができる」「使用頻度が少ない機械は、買い取りを提案できる」など、顧客が保有する機械の状況に応じた提案を、アプリを活用するすべての担当者が行えるようになる。
なお、建設機械業界においては、機械の稼働状況や修理履歴などの情報を活用して適切なタイミングでの点検・保守につなげる取り組みが進んできた。日立建機においても、建設機械に装着したセンサーデータを収集して稼働状況を把握・遠隔監視するサービスや、センサーデータを活用して機械の保守・運用を支援するサービスを提供している。
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-



