さくらインターネットは2022年3月24日、IoTシステム構築用PaaS「さくらのモノプラットフォーム」を提供開始した。IoTシステムやIoTサービスを構築・運用するために必要な機能群を網羅したPaaSとして提供する。IoTデバイスの台数やオプション機能に応じて月額制で提供する。
さくらインターネットの「さくらのモノプラットフォーム」は、IoTシステムやIoTサービスを構築・運用するために必要な機能群を網羅したPaaSである。(1)クラウド上にIoTサービスを構築するためのソフトウェア機能群、(2)IoTデバイスを開発するためのサンプル基盤や組み込みソフトウェア/SDK、(3)IoT/M2M向けのモバイル通信サービスで構成する(図1)。
拡大画像表示
(1)クラウド上にIoTサービスを構築するためのソフトウェア機能群は、デバイス管理機能やデータ中継機能のような、IoTシステムの構築や運用に広く求められる機能を提供する。これらの機能群は、Web管理画面やAPIを通じて利用可能である。開発の負荷やデバイスの管理負荷を軽減するとともに、拡張性に優れたシステムを構築可能だとしている。
(2)IoTデバイスを開発するためのサンプル基盤や組み込みソフトウェア/SDKは、ハードウェアとして、IoTデバイスの電気設計に役立つDIP型LTEモジュール基板やM5Stack向け変換基板などのサンプル基板を用意。この上で、デバイスの組み込みソフトウェアや、クラウドアプリケーションの設計に役立つ開発キット(SDK)を提供する。これらの設計情報はMITライセンスの下で公開するので、商用利用も含め、ライセンスの範囲内で自由に複製、変更、頒布可能である。
(3)IoT/M2M向けのモバイル通信サービスは、閉域型ネットワークを提供するIoT/M2M向けのSIMサービス「さくらのセキュアモバイルコネクト」を通信回線として用意。将来的には、さくらのセキュアモバイルコネクト以外の通信回線を経由した利用も可能にする予定である。
価格(税込み)は、基本料が1デバイスあたり月額220円。これに、通信データの内容に合わせたオプション料金と、さくらのセキュアモバイルコネクトの料金を追加する形になる。利用実績がない月は課金されない。また利用開始に関する手数料や解約違約金は一切発生しない。