米Dropboxの日本法人は2022年4月14日、クラウドバックアップツール「Dropbox Backup」の国内提供を開始した。Dropbox のバックアップ機能に基づいた同ツールは、新しい復元フロー、PCでのバックアップ管理の設定など、バックアップに対するユーザーの声やありがちな問題を解消するかたちで機能強化されている。
Dropboxの標準バックアップ機能を強化・改善したツール
Dropboxによると、オンラインストレージサービス「Dropbox」は、現在全世界で約7億人が利用しているという。同社は、デジタルエコシステムが複雑さを増し、大量のコンテンツが散在するようになった近年、企業が扱うクラウドコンテンツとワークフローをサポートする機能の構築・改善に注力してきた。インフラの自律制御と適正範囲拡大、AI予測による省エネルギー化、セキュリティ監視システムと対応体制の構築などである。
同社が今回国内で提供開始したDropbox Backupは、クラウドファイル/コンテンツのバックアップと復元を容易にするバックアップツール(機能)である。Dropboxの標準バックアップ機能に基づいて、機能拡張・改善を施して開発された。全Dropboxプランで利用が可能で、スタンドアローン型クラウドバックアップソリューションとして、Dropboxアカウントを持っていなくても利用できる。
同社によると、Dropbox Backupは、「バックアップにまつわる難しさ」を解消する目的で開発されたという。新しい復元フロー、PCでのバックアップ管理の設定など、バックアップに対するユーザーの声やありがちな問題を解消するかたちで機能強化・改善を行っている(図1)。
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Dropbox Backupは、バックアップ操作をデスクトップからすべてを管理し、進行状況や履歴確認、特定ファイルの優先設定が1カ所で完結する。また、共有ファイルから分離してバックアップ、復元は数回クリックするだけで開始でき、ファイルはクラウドのバックアップから自動復元されるなど、利便性の高いシステムになっている(図2)。
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ドライブの空き容量を増やし、他のユーザーにコンテンツへのアクセスを許可して共有やコラボレーションを可能にするクラウド同期サービスは、Dropbox Backupでは、データの「コピー」を自動でバックアップし、必要に応じてクラウドからすぐに復元できる。
同社 アジア太平洋・日本地域統括ソリューション本部長の岡崎隆之氏(写真1)は、「クラウドよりもローカルのほうが安全で安いと考えがちだが、機器故障や、壊れたデータをバックアップしていた、担当者の退職や異動でバックアップがとれていなかった、大容量化したデータのリストア作業に膨大な時間といった問題もよく聞く」と説明。ローカル保存の危険性を指摘しながら優位性をアピールした。
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