インターコムは2022年10月5日、クラウドEDI(電子データ交換)サービスの新版「Biware Cloud Ver.2.0」を発表した。同年10月28日から提供する。新版では、各種EDIプロトコルのサーバー機能が加わり、小売業などの発注業務で利用できるようになった。価格(税別)は、サーバー機能利用で月額13万8000円から、クライアント機能利用で月額8万8000円から。
インターコムの「Biware Cloud」は、クラウド型EDI(電子データ交換)ソフトウェアである。受発注をはじめとする企業間取引を自動化する。コンピュータや通信機器、通信回線の手配が不要なため、初期コストを抑えて短期間でEDIの運用を始められる(図1、関連記事:インターコム、クラウドEDI「Biware Cloud」新版、レガシーEDI手順に対応)。
Biware Cloudにファイルをアップロードし、EDIプロトコルを用いて取引先にファイルを送信できる。また、Biware Cloudからファイルをダウンロードすることで、受信したファイルをローカル環境に保存できる。Biware Cloudへのファイルのアップロード/ダウンロードは、Biware CloudのWeb APIまたはSFTPを介して行う。Web APIを使ってEDIのワークフロー処理も実行できる。
これまでのBiware Cloudは、各種EDIプロトコルのクライアント機能に限って提供してきた。インターネットEDIプロトコルは、ebXML MS 3.0、SFTP、JX手順、全銀TCP/IP手順(広域IP網)のクライアント機能で、レガシーEDI手順は、JCA手順、全銀TCP/IP手順、全銀手順のクライアント機能を備えていた。
新版のVer.2.0では、各種EDIプロトコルのサーバー機能が加わり、小売業などの発注業務で利用できるようにした。インターネットEDIプロトコルとして、EDIINT AS2、ebXML MS 2.0/3.0、SFTP、JX手順、全銀TCP/IP手順(広域IP網)のサーバー機能を備える(表1)。
インターネットEDI | EDIINT AS2(サーバー) |
---|---|
ebXML MS 2.0(サーバー) | |
ebXML MS 3.0(サーバー/クライアント) | |
SFTP(サーバー/クライアント) | |
JX手順(サーバー/クライアント) | |
全銀TCP/IP手順(広域IP網)(サーバー/クライアント) | |
レガシーEDI | JCA手順(クライアント) |
全銀TCP/IP手順(クライアント) | |
全銀手順(クライアント) |