Sansanは2022年10月27日、クラウド請求書管理サービス「Bill One」で、デジタルインボイスの標準仕様であるPeppol(ペポル)形式で請求書を受領できるようにすると発表した。Peppol形式のデジタルインボイスを受領できるほか、郵送やメールで届く従来形式の請求書についてもBill One上でデータ化したうえでPeppol形式のデータベースに変換し、各種システムと連携させられるようになる。同機能は、2023年春頃に実装する予定である。同年秋にはデジタルインボイスの発行機能も実装する予定である。
Sansanの「Bill One」は、取引先が発行した請求書をオンラインで受領できるサービスである。取引先が発行した請求書をオンラインで受領し、AI-OCR(光学文字認識)とオペレーターによる文字入力を併用してデータ化する(関連記事:請求書管理クラウド「Bill One」に請求書作成機能、CSVを取り込んで作成)。
拡大画像表示
オプションで、請求書をクラウド上で発行して送付する機能も用意している。請求書の送付手段として、電子発行(アップロード/ダウンロード、メール送付)に加えて郵送も選べる。請求書に必要な項目を入力したCSVファイルを取り込むことで、Bill One上で請求書そのものを作成する機能も持つ。
2023年春には、デジタルインボイスの標準仕様であるPeppol(ペポル)形式で請求書を受領できるようにする(図1)。郵送やメールで届く従来形式の請求書についても、Bill One上でデータ化したうえでPeppol形式のデータベースに変換可能である。
これにより、会計ソフトウェアやワークフローシステムなどへと請求書データを連携させられるようになる。一定期間は従来形式の紙やPDFの請求書とPeppol形式のデジタルインボイスが混在し、請求書業務が煩雑になることに対処する。「取引先の対応状況に関わらずデジタルインボイスでの業務フローを構築できる」としている。
なお、Sansanは、デジタルインボイス推進協議会(EIPA)の幹事法人として参加している。EIPAはデジタル庁と連携し、企業間で共通で使える標準化・構造化した電子インボイスの活用・普及を通じ、バックオフィス業務の完全デジタル化を推進している。