[事例ニュース]
イーグルブルグマンジャパン、基幹システムをBLUEFIELDアプローチでSAP S/4HANAに移行
2023年2月14日(火)IT Leaders編集部、日川 佳三
一般産業・機械業界向けメカニカルシールを製造するイーグルブルグマンジャパン(本社:新潟県五泉市)は、SAP ECCをSAP S/4HANAに短期間で移行する「BLUEFIELD」アプローチの下、基幹システムをECC 6.0からS4/HANAに移行した。基幹システムを親会社のイーグル工業の基幹システムに統合するプロジェクトの一環として実施した。1500を超えるSAPテーブルを25時間で移行したほか、業務フローの見直しによって9割以上のアドオンを削減し、SAP標準機能の活用度を約1.5倍に高めたという。
イーグルブルグマンジャパンは、SAP ECCをSAP S/4HANA(画面1)に短期間で移行する「BLUEFIELD」アプローチの下、基幹システムをECC 6.0からS4/HANAに移行した。基幹システムを親会社のイーグル工業の基幹システムに統合するプロジェクトの一環として実施した。
画面1:「SAP S/4HANA」の画面例(出典:独SAP)拡大画像表示
移行のためのダウンタイムを低く抑えた。当初は本番移行時のダウンタイムを1週間程度と試算していたが、業務上の制約から44時間以内に移行を完了させる必要があった。移行先となるイーグル工業のグローバルインスタンスは、アジアやヨーロッパなどに複数の拠点を抱えていたからだという。
本番移行では、1500を超えるSAPテーブルを25時間で移行させた。また、移行に伴い業務フローの見直しを行い9割以上のアドオンを削減した。結果、SAPが最初から備えている標準機能の活用度を、従来と比べて約1.5倍に高めたという。
移行にあたっての基本的な考え方は、SAPの標準機能に業務を合わせるというものだった。ただし、必要なデータは可能な限り移行するという要件から、カスタマイズプログラムを最小限に抑えつつ、既存のトランザクションデータについては全データを移行する方法を採った。
採用した移行のアプローチが、独Schneider-Neureither & Partner SE(SNP)(日本法人:SNP Japan)が提唱する「BLUEFIELD」アプローチで、業務プロセスを変更しつつ過去データを選択移行して活用する手法である。「Greenfield」(新規構築)と「Brownfield」(コンバージョンによる移行)の良いところを組み合わせたとしている。移行作業を富士通が担当した(関連記事:富士通、最短6カ月でSAP S/4HANAに移行できるツール「CrystalBridge」と移行サービスを提供)。
イーグルブルグマンジャパンは、2013年に基幹システムをSAP ECCに統合したが、SAPの標準機能を活用しきれていなかった。大量のアドオン資産によって、システムの運用が煩雑化しており、コストがかさんでいたという。今回の基幹システムの移行によって、これらの課題を解消した。また、採用したBLUEFIELDアプローチにより、業務フローを見直しつつ、蓄積済みの過去データも活用できるようになったという。
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