インテリジェント ウェイブ（IWI）は、ASP型のアクワイアリング（クレジットカード加盟店開拓）サービス「IOASIS」の提供基盤にパブリッククラウドを採用した。2023年4月以降の新規ユーザーに対し、これまで同社がオンプレミス環境で提供していたASP基盤を、Oracle Cloud Infrastructure（OCI）上のVMware仮想化プラットフォーム/Oracle Databaseから提供する。これにより、サービス導入期間を約30％短縮した。日本オラクルが2023年7月4日に発表した。
インテリジェント ウェイブ（IWI）は、アクワイアリング（クレジットカードの国際ブランドやキャッシュレス決済事業者との対外接続/加盟店精算）事業に必要なオーソリゼーションやブランド接続、売上、精算管理などの基幹システムをASP型で提供する「IOASIS」を提供している。カード会社や銀行などのアクワイアリング事業の早期立ち上げを支援する。
IOASISのASP基盤は従来、同社がオンプレミス環境のVMware仮想環境とOracle Databaseで構築していた。今回、新たなASP基盤として、パブリッククラウドのOracle Cloudを採用した。2023年4月以降の新規ユーザーに対し、Oracle Cloud上のVMware仮想化環境/Oracle Databaseから提供する。これにより、サービス導入期間を約30%短縮した。
IWIでは、コロナ禍の急速なキャッシュレス決済の需要拡大により、IOASISにおいて、性能のスケールアップが容易でセキュリティを維持できる環境を求めていた。また、顧客からのDR（災害復旧）要件のニーズから、同社のオンプレミス環境ではなく、パブリッククラウド上でのサービス提供を検討していた。
パブリッククラウドの選定にあたっては、提供中のアプリケーションや運用管理への変更を最小限に抑えて短期に移行可能なことなどが要件になった。「Oracle Cloud VMware Solution」や「Oracle Base Database Service」による移行性の高さなどを評価し、Oracle Cloud Infrastructure（OCI）を選定した。
「OCIへの移行により、新規ユーザー企業へのサービス提供までの期間が大幅に短くなった。これまで提供してきたサービスを、性能や使い勝手を大きく変更することなく、オンプレミス環境と同等の可用性やセキュリティを維持したまま、パブリッククラウド上で提供可能になった」（同社）
