リコー子会社のPFUは2023年9月5日、OCR(光学文字認識)ソフトウェア「DynaEye 11」の低価格版「Lite版ライセンス」を販売開始した。年間の上限枚数を6000枚(月あたり500枚相当)にして価格を半額にしたライセンスで、中小企業でも導入しやすくなった。価格は「DynaEye 11 Entry」のLite版ライセンスで50万4000円(2年度以降は年額8万4000円)。
PFUの「DynaEye 11」は、オンプレミス環境で動作するOCRソフトウェアである。ライセンスは定額制で、有効期限内は枚数の制限なく利用可能である。また、オンプレミスで動作することから、個人情報などの機微情報の漏洩を抑えられる。
標準版の「DynaEye 11 Entry」と、上位版の「DynaEye 11 Entry AI-OCR」がある。上位版は、確認作業の時間を短縮する「ベリファイOCR」機能を備える(関連記事:PFU、AI-OCR「DynaEye 11」に上位版、2種類のOCRエンジンで認識結果を突合)。
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今回、標準版と上位版の両方に、年間の処理枚数上限を6000枚(月あたり500枚相当)にして価格を半額にした低価格版ライセンス「Lite版ライセンス」を追加した。OCR処理枚数が少ない企業は、Lite版ライセンスの購入により導入費用が半減する(図1)。
Lite版ライセンスの価格(税別)は、DynaEye 11 Entry Liteが50万4000円で、2年度以降の継続費用が年額8万4000円。DynaEye 11 Entry Lite AI-OCRは、100万8000円で、2年度以降の継続費用は年額16万8000円。
商品名 | DynaEye 11 Entry Lite | DynaEye 11 Entry | DynaEye 11 Entry Lite AI-OCR | DynaEye 11 Entry AI-OCR |
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年間処理上限枚数 | 6000枚/年 | 枚数制限なし | 6000枚/年 | 枚数制限なし |
初期ライセンス費用 | 50万4000円 | 100万8000円 | 100万8000円 | 201万6000円 |
継続ライセンス費用 | 8万4000円/年 | 16万8000円/年 | 16万8000円/年 | 33万6000円/年 |
合わせて、サーバー用途のライセンス体系も見直し、これまでの「CPUコア数ライセンス」(2コアで1ライセンス)から「サーバライセンス」(サーバー1台で1ライセンス)に変更した。2コアを超えるマルチコアCPUで運用する場合に、より安価に利用できるようになった。
サーバー用途ライセンスの価格は、DynaEye 11サーバランタイム」が420万円(2年度以降は年額70万円)、DynaEye 11サーバランタイムAI-OCRが630万円(2年度以降は年額105万円)。
なお、OCR機能を自社サービスに組み込むことができる「SaaS組み込み向けライセンス」も新たに提供する。価格は個別見積もりとなっている。