[事例ニュース]
YKK AP、メインフレームの基幹システムをLinuxにリホスト、保守運用コストを削減
2023年10月13日(金)IT Leaders編集部
建材メーカーのYKK AP(本社:東京都千代田区)は、メインフレーム(IBM z/OS)で長期稼働していた基幹業務システムを、Red Hat Enterprise Linuxベースのオープン環境に移行した。アプリケーションに変更を加えることなく稼働基盤を移行するリホスト方式を採用した。リホスト先にオープンテキストの「Micro Focus Enterprise Server」を利用する。移行を支援したキヤノンITソリューションズが2023年10月12日に発表した。
YKK APは、住まいの窓やドア、カーテンウォールなどの建築用工業製品を製造・販売している。近年は省エネ性能に優れた樹脂窓などの高断熱商品を一般住宅だけでなくビル向けにも提供し、カーボンニュートラルの実現を支援している。
同社は1990年より基幹業務システム(販売管理システム)をIBM z/OSメインフレームで長期運用し、改修を繰り返してきた。複雑化とブラックボックス化が進んで保守運用コストが肥大化していたという。
今回、システムをRed Hat Enterprise Linux(RHEL)が動作するオープンシステム環境に移行し、高止まりだった維持・運用コストの抑制を図った。リホスト方式を採用するキヤノンITソリューションズのマイグレーションサービスを利用した(図1)。
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リホスト先に、RHEL上の「Micro Focus Enterprise Server」を利用する。IBMメインフレーム上のCOBOLおよびPL/Iアプリケーションをリホストするための機能を備えており、アプリケーションを変更することなく稼働環境を移して実行する(関連記事:COBOL開発環境「Micro Focus Visual COBOL 9.0J」、JavaとCOBOLの相互運用性を向上)。