[事例ニュース]
精密機械部品加工のマツモトプレシジョン、製品ごとのCO2排出量データを取引先に提供
2024年3月5日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
精密機械部品加工会社のマツモトプレシジョン(本社:福島県喜多方市)は2024年3月5日、製造する製品ごとのCO2排出量情報を取引先に向けて提供開始したと発表した。排出量情報管理システムとして、2023年11月にSAPジャパンの「SAP Sustainaility Footprint Management」を導入した。アクセンチュアが同製品の導入とCO2排出量の算定を支援した。
マツモトプレシジョン(本社:福島県喜多方市)は、空気圧制御部品や自動車部品などの精密機械部品加工会社である。企業ビジョンの「ザ・サステイナブルファクトリー」を実現するため、自社ソーラーカーポートによる電力自給や非化石証書付きの電力購入などに取り組んでいる(画面1)。
2021年4月には、SAPジャパンのERPアプリケーション「SAP S/4HANA」と各種テンプレートで構成する中小製造業向け業務システムを導入し、業務プロセスを標準化。決算の早期化と単品別の原価計算を可能にし、生産性が約30%向上したという(関連記事:会津産業ネットワークフォーラム、全国の中小製造業に向けて共通業務システム基盤を提供)。
今回、SAPのカーボンフットプリントを計算・管理するシステム「SAP Sustainability Footprint Management」(画面2)を導入し、取引先に向けて製品単位でのCO2排出量情報を提供開始した。運用中のS/4HANAで管理する製品別の個別製造実績情報を基に、CO2排出量を製品別に計算する仕組みである。
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アクセンチュアが同製品の導入とCO2排出量の算定を支援した。これまでも工場単位ではCO2排出量を可視化できていたが、同システムにより製品別の可視化を図る。「S/4HANAによって生産から調達・販売まで業務を標準化していたため、製品ごとのCO2排出量を計算する仕組みを短期間で整備できた」(マツモトプレシジョン)
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