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[調査・レポート]

86%の企業がメインフレームモダナイゼーションに注力、生成AIの導入を実施/計画─キンドリル調査

自社のスキル不足がモダナイゼーションの障壁に

2024年9月11日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

米キンドリル(kyndryl)は2024年9月10日(米国現地時間)、メインフレームにおけるモダナイゼーションに関するグローバル調査の結果を発表した。各国のビジネス/ITリーダー500人を対象に実施した調査から、回答者の86%がメインフレームモダナイゼーションの取り組みを加速させるために、生成AIを含むAIの導入を早急に進めていることが明らかになった。また、多くの組織でスキル不足の問題がモダナイゼーションを妨げていることが浮き彫りになった。

 米キンドリル(kyndryl)は、メインフレームにおけるモダナイゼーションに関するグローバル調査を各国のビジネスおよびITリーダー500人を対象に実施した。その結果を「メインフレームモダナイゼーション状況調査レポート」にまとめている。今回が2回目の調査となる(関連記事9割が「メインフレームは自社ビジネスに不可欠」と回答─キンドリル調査)。

 調査から、回答者の86%がメインフレームモダナイゼーションの取り組みを加速させるために、生成AIを含むAIの導入を早急に進めていることが明らかになった。ほぼ半数がメインフレームに蓄積されたデータを実用的な洞察に変換するために生成AIを活用しようとしている。

 キンドリルによると、「システムモダナイゼーションのプロジェクトとパターンによって、1年間の投資収益率(ROI)が114%~225%と高水準で、年間119億ドルのコスト削減を実現しているなど、取り組みが実質的なビジネス成果を生み出している」という。

 また、ほぼすべての組織が、メインフレームモダナイゼーション、パブリック/プライベートクラウドとの統合、アプリケーションおよびデータの移行といった複数の施策を組み合わせたハイブリッドIT戦略を選択しているという。調査では、回答者の96%がワークロードの36%をクラウドに移行していることが判明した。

 「回答企業は、ハイブリッドIT環境の下であらゆるデータを効果的に活用するため、企業全体のオブザーバビリティ(Observability:可観測性)が不可欠であると認識している」(同社)。92%が業務を監視する上で単一のダッシュボードが重要であると回答しているが、85%はそれを適切に実現することが難しいと述べている。

 一方、多くの回答企業が依然としてスキル不足の問題を抱えている。特に、メインフレームモダナイゼーションの促進や、スキルギャップの解消に役立つ生成AIの適用といった取り組みにおいて、スキル不足が障壁になっているという。

 ほかには、企業を取り巻く規制要件の増加により、大半の回答者がモダナイゼーションを推進する重要な要素にセキュリティを挙げている。このようなプレッシャーの高まりを受け、調査では、77%がメインフレームモダナイゼーションプロジェクトの実施にあたって、外部ベンダーの支援を受けていると回答している。

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