東京大学（本部：東京都文京区）がデータ駆動型経営に向けて財務会計システムを刷新する。日本オラクルのクラウドERP「Oracle Cloud ERP」を採用し、業務をERPの標準機能に合わせる“Fit to Standard”のアプローチでシステムの刷新と業務のあり方の見直しに取り組む。AIなどの新しい技術も実用的な範囲で活用する。システムの構築はアクセンチュアが担当する。日本オラクルが2024年10月17日に発表した。
東京大学がデータ駆動型経営に向けて財務会計システムを刷新する。日本オラクルのクラウドERP「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning（Oracle Cloud ERP）」（画面1）を採用し、システム構築をアクセンチュアが担当する。対象業務は予算、決算管理、出納管理、資産管理、支払先・入金元の取引先や部局などのマスターデータ管理、財務情報の分析・レポーティングである。
画面1：Oracle Cloud ERPの画面例（出典：日本オラクル）拡大画像表示
業務をERPの標準機能に合わせる“Fit to Standard”のアプローチの下、システムの刷新と業務のあり方の見直しに取り組む。AIなどの新しい技術も実用的な範囲で活用する。「財務担当者がより生産的な業務に集中できる環境を整えるとともに、教員の教育・研究時間を確保する」としている。
取り組みの背景を次のように説明している。「研究・教育活動を維持・強化するためのコストが年々増加し、大学経営を圧迫する中で、財務経営の高度化、および資金調達方法の多様化が必要不可欠になっている。東京大学では、自律的かつ創造的な新しい大学モデルを掲げており、デジタルトランスフォーメーションの推進による業務プロセス改革を進めている。その一環として財務会計業務の効率化、計画策定に係る意思決定の質やスピードの向上、業績管理の分析強化などのために、新しい財務会計システムが必要となった」。
